2011年3月10日木曜日

作者紹介「2010年度一年次作品」プログラム(修士一年)飯田千里

作者紹介、今日は「2010年度一年次作品」プログラム(修士一年)飯田千里さんです。

•自己紹介をどうぞ 
JAM FISH」を制作した
飯田千里(いいだせんり)と申します。
アニメーション制作をはじめて、かれこれ7年ほどたちます。

 •なぜアニメーションをつくっているのですか?
だんだん記憶がおぼろげになってきて、直接のきっかけはよく覚えていません。
気付いたら高校以来ずっと作っていました。もう自分からは切り離せない存在です。
(自分にとっては)アニメーション表現こそが
この時代とそこにいる自意識を的確に体現し、語り得るメディアだと信じてます。

•なぜ芸大の院に入ろうと思ったのですか?
国内でアニメーション制作を志す学生にとって最高の環境だから。
国立で2年だし、お財布に優しいから。

•実際、芸大に入ってどうでしたか?印象に残っている事などあれば教えてください。
「アニメーション」の一言の下に、こんなにバックグラウンドの違う人がいることが分かり
「人それぞれ」という言葉をようやく理解できました。

•作品を見る人に何を求めますか? 
特になにも。画面自体から出てくるものをただ見てもらえればと思います。

ただ一応、作者としてはこどものころの記憶や感覚を中心に最もシンプルな形を目指してアニメーションを作っています。ぜひ銘々の記憶でディティールを補完していただければ、映像を通じてお話ができるのではないかと思います。

•在学中、アニメ―ション以外で熱心に取り組んだことはありますか?
(以下の質問はすべて「1年目」においてのお話)
韓国の学校との共同制作に参加したこと。
初めての海外は、アジアで、極寒で、暖かいもてなしで、でもやっぱりアニメーション絡みでした。
作品自体の質を向上させるというよりも、制作を通じて色々体験すること、「まずやってみる」原点に帰ろうとした一年でした。

•在学中、出来なかったことはありますか?
今年はアニメーションを作り始めて以来初めて、個人作品が作れませんでした。
でもそのおかげでアニメーション制作以外(以前?)に認識すべき事柄が沢山あることを実感できました。

•今の自分にとって何か必要だと思うものはありますか?
余裕。何かするとき、口に出すとき、あと一歩踏みとどまって振り返る余裕。

•今の社会にとって何か必要だと思うものはありますか?
「ぶっちゃけ」すぎるのってどうなのでしょう。フランク、透明性、いろんな言い方がありますが
いずれにせよ白黒つかないのが現実なら、あえて本音と建前作ってきたことこそが昔の人の知恵だったりして…

•今後はどんな活動をされますか?
できれば、今年は修了制作のほかにもう一本作りたいです。
でもアニメーションやキャラクターデザインや、絵本などのお仕事がしたいです。本当に、切実に。

•最近気になっているもの、ことは何ですか?
みなとみらい線に萌え擬人化システムが導入されはじめていること。
横浜駅前ビルCIALが、50年の歴史に幕を閉じてしまうことの寂しさ。
変わらないと思ってた事がじわじわと知らないうちに変化していて、気付いたら取り返しのつかないことになっているようなぼんやりした不安。

•最後にメッセージをどうぞ
ぜひ見に来て下さい。感想等、気になることがありましたらぜひお声をおかけください。
よろしくお願いします。
 飯田千里さんの作品『JAM FISH』は「2010年度一年次作品」プログラムで上映いたします。どうぞよろしくお願いします。 

0 件のコメント:

コメントを投稿